スティーブ・ジョブズと禅とお茶
スティーブ・ジョブズと禅とお茶
2月12日から、スティーブ・ジョブズの映画が公開されますね。
有名な話ですが、アップル社の創設者ジョブズは、禅の実践者でした。
禅の世界に触れることで集中力を高めたといわれています。
あの潔いデザイン、禅の世界に通じるものがあります。
禅とは、過去でも未来でもなく、o
「今をどう生きるか」を説く仏教の一派。
そして茶と禅は深い関わりがあります。
日本においては、お茶は、もともと、僧侶からひろまりました。
僧侶たちは、お茶という飲み物が瞑想する上で非常に有益であることを知っていました。
茶は、理屈を解体し、人をフラットな状態へ導く力があります。
そして、庶民に煎茶をひろめた人物であり、禅の僧侶でもあった売茶翁(ばいさおう)は、
茶が人間の虚栄心を映す鏡にもなると教えます。
「超越などしなくていい。ただ人間らしくありなさい」と周囲の人たちに説いたといわれています。
自分の心をあれこれ差し挟まない美徳。
「お茶をどうぞ」といわれたら、飲みますね。
「おいしいです。ありがとう。」と。
ここで相手が差し出してくれているのに、「もっとこういうお茶だったら」とか言う人はあまりいません。
それはだいぶ野暮というもの。
日常生活のなかでも、
「でも」
「だって」
とかいって、自分の感情を自分で勝手に、ごちゃごちゃに掻き立てて、テンパったりしないように、心の平穏を作り出す習慣をつくる。
そのために、きっとお茶という飲み物があるのでしょう。と思います。
水分補給だけなら、水で十分ですから。